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2つ目のテント教室を開校しました。


2011年にシリア戦争が始まって以来、いまでも教育を受けられていないシリア人の子ども達がいます。私たちの活動地であるトルコ・シャンルウルファ県ハラン市郊外の村々では、約1,000人の学齢期の子ども達に、教育を届けることができていません。

私たちの初めてのテント教室では、40〜50名の子ども達が定期的に勉強できるようになりました。私たちのできる範囲で、少しでも多くの子ども達に学びの機会が届けられるよう、別の村に2つ目のテント教室を開校しました。

テントを設置したり、シリア人の子ども達のために教室を運営するには、村のトルコ人の地主や地域長から許可を得なければなりません。シリア人家族や子ども達のニーズがあっても、地域で受け入れられなければ、なにを始めるのも難しく、また継続的に実施していくことも困難になってしまいます。

今回設置した村では、トルコ人の地域長のご自宅へ毎週訪問し、話し合いを重ねた上で受け入れてもらうことができました。この村の地域長の方は好意的で、シリア人の子ども達へ教育が行き届いていないことを懸念し、私たちの活動に共感してくれました。

ただし、テントを設置するのと同時に、隣家のトイレの修復も手伝うことが、ちょっとした条件でした。笑

今回の教室は人数も未だ20名弱と、こじんまりした雰囲気ではありますが、戦争後就学機会を失っていた年長の子どもと、初めて“勉強”する年少の子どもが一緒になって、ひとりひとりに行き届いた学習が実現しています。

先生は、今回も戦争前にシリアにて教師経験のあったシリア人の方です。

1つ目の教室は女性の先生でしたが、この先生は男性です。

子ども達自身の指を支えて計算を教えたり、ちょっと難しいシリアの情勢についても熱く子ども達に伝えてくれる、やさしくも熱心な先生です。

「これまでも、子ども達のためにできることがあればやりたかった。これが自分のチャンスになったと思う。」

と語ってくれる先生は、もの静かでありながら、子ども達への希望を胸に秘めた方のように感じます。

新しい教室に通う子ども達の表情にはまだ、恥じらいの微笑みがみられますが、これからどんどん活発になっていくのだろうと、成長を楽しみに見守っていきます。


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