行かれる学校のないシリア人の子ども達に、少しでも早く教育を届けるため、先生の自宅でのホーム・ティーチングを始めました。
教室となるテントが設置されるまで、先生のお家が教室となります。
戦争後4年間学校に通っていない子ども達や、シリアにいた頃はまだ幼く、就学年齢にあっても学校に行ったことがない子ども達が生徒です。
大人数のクラスを開けないため、現在は先生が住む村に滞在している子ども達27名が対象です。1週間のあいだにも、新たにこの村に移住してきて、自ら「勉強したい」と教室に通い始めるきょうだいもいます。
6月6日〜7月7日まではイスラム教ではラマダーン(断食月)です。この期間、食事や飲水は日没後から日出前に限られます(小さな子どもは断食を免除されますが、少しずつ練習をする子どももいます)。真夏には50℃にもなるこの土地も、夏を迎え始めました。陽射しが強くなる前に、子ども達も先生も快適に授業を過ごせるよう、朝の7時から11時に授業を実施しています。授業が待ちきれず、朝の6時から教室に訪れる子ども達もいます。
配布した文房具を、配布したビニール袋にいれて教室へ持ってくる子ども達の表情は、それまでに見たことがない生き生きとした笑顔がありました。
学校に通った経験のある子どもも、初めて勉強を教わる子どもも、いまは少しずつ頭の体操を始めています。