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義肢提供を受けた男の子のその後




義肢を提供したフセイン君(9歳)の、その後の様子についてお伝えします。


フセイン君はシリア内戦のなか両親を失い、叔父夫婦と共に生活しています。

2017年の空爆で負傷し、片脚を失ってしまいました。通うことのできる学校はなく、叔父夫婦は近所の子ども達と交流をもたせようと努力していましたが、なかなか遊びに参加することもできませんでした。

叔父夫婦は、いつも悲しそうで内向的なフセイン君をとても心配していましたが、経済的に困窮しており、フセイン君の心身の健康を促進する働きかけを実現できずにいました。


私たちは2023年2月に、現地医師と協力しフセイン君に義肢と理学療法を提供しました。

義肢を装着してから、医師や理学療法士とともに歩く練習を重ね、いまでは家のなかでも外でも、一人で行動できるようになりました。


【フセイン君の叔父さんからのコメント】

「フセインに義肢を装着してくださったアイタン医師に、私達はとても助けられました。

(義肢をつけてから)フセインは補助なく自分でトイレに行かれるようになり、家で自分のことができるようになりました。サッカーをして遊べるようになり、階段の上り下りもしています。

ありがたいことに、痛みはなく、問題なく過ごしています。」



フセイン君とそのご家族から、その壮絶なご経験を教えていただきました。

みなさまへお伝えするにあたり、承諾を得られた部分について以下ご紹介させていただきます。


 

フセイン君は内戦下の2015年に、シリア北部のラッカ県で生まれました。

内戦のなかで授かった一人っ子のフセイン君を、ご両親はとても大切に育てていました。


2017年、ラッカ県を占拠していたISISと、それを掃討するための国際勢力との戦闘が激化しました。


フセイン君はお父さんに抱えられながら家族や親戚と共に郊外へ逃げ、建物の地下室で隠れながら過ごしていました。

その地下室では、フセイン君を含め、72名の人々が息を潜めていました。


地下室で過ごし始めた数日後、武装したISISの一部が同じ建物に立て篭り始めました。

そのため、フセイン君とその家族を含む、市民の人々がいるにもかかわらず、その建物は対抗勢力からターゲットにされてしまいました。


ある日、その建物に空爆が直撃しました。


救助に入った人によると、フセイン君は、すでに息を引き取っていたお父さんの下で守られるように助けを待っていたそうです。


その空爆で、フセイン君は自分の片脚、お父さん、お母さん、叔父さん、叔母さん、たくさんの親戚を失いました。


地下室で避難していた72名の人々のうち、その爆弾から生き残ったのはわずか21名でした。


フセイン君は数回の手術を受け、空爆を逃れたお祖父さんや叔父さんに育てられてきました。

とても静かで、未だ表情は硬いことが多いとのこと。

医師によると、成長に伴ってこれからも手術や新しい義肢が必要になっていくそうです。


 

新しい脚で色々なところへ行ったり、遊べるようになり、少しずつでも笑顔が増えていくことを願っています。


※ご本人とご家族には、動画公開について説明し、承諾を得た上で掲載しています。現在も続く内戦の影響を受けながらも、成長・発達している子ども達について、知っていただく機会になれば幸いです。

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