新型コロナウイルス感染症による活動への影響

以下2020年6月24日更新


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界に及ぼした影響は、この時代に生きる私たちが経験したことのないものでした。世界各国でその影響は今も続いています。


2020年6月24日時点で私たちの活動国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染状況は以下の通りです(感染した方の合計人数・感染により亡くなった方の人数はWorldometersでの発表によります。これらの情報には頻繁な変動あるのでご了承ください)。


トルコ

  • 感染した方の合計人数:190,165名

  • 感染により亡くなった方の人数:5,001名


シリア

  • 感染した方の合計人数:231名

  • 感染により亡くなった方の人数:7名


スーダン

  • 感染した方の合計人数:8,889名

  • 感染により亡くなった方の人数:548名


カンボジア

  • 感染した方の合計人数:130名

  • 感染により亡くなった方の人数:0名

各国・各地で感染拡大予防対策が取られ、都市封鎖や外出禁止・自粛、移動制限、教育機関等の閉鎖などがされてきました。トルコ、シリア、カンボジアでは規制が緩和され、人々の日常的生活は戻りつつあるようです。トルコでは未だに感染者数が上昇傾向にあり、スーダンでは4月以降感染者が急増しています。スーダンでは特に感染者数の多い首都に関し、州内でも移動規制をかけています。


私たちの活動にも大きな影響がでていましたが、一時的に中断していた活動も再開し始めています。


トルコ

  • シリア難民の子ども達や家族へ感染症対策のため、衛生用品を配布しました。

  • トルコの公立学校へ編入していく子ども達や家族へ、教材や生活物資を配布する予定です。

シリア

  • 特別支援教育コミュニティセンターを再開します。

  • 公衆衛生や医療的なサポートが必要な子どもや家族へ、物資を配布する計画を立てています。

スーダン

  • 都市封鎖期間、教師の方々により管理されてきた学校菜園の訪問モニタリングを再開します。

  • 他の小中学校での菜園づくりを開始します。

  • 感染症予防など日常的な衛生管理を促進する啓発活動や、衛生用品を配布する計画を立てています。

カンボジア

  • 現時点で、公立学校の再開は11月以降とされています。オンライン授業や他の教育的サポートのない活動地(水上コミュニティ)における、地域や家庭での学習サポートを計画しています。


なかなか活動しにくい状況が続いており、私たちも忍耐強さが求められています。できるかぎりのことにはなりますが、諦めず、子ども達の健康な心身の発達に寄与できるよう試行錯誤していきます。



以下2020年4月25日更新


2020年4月25日時点で私たちの活動国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染状況は以下の通りです(感染した方の合計人数・感染により亡くなった方の人数はGoogle Newsでの発表および現地情報によります。これらの情報には頻繁な変動あるのでご了承ください)。


トルコ全土

  • 感染した方の合計人数:104,912名

  • 感染により亡くなった方の人数:2,600名


トルコ活動県(シャンルウルファ)

  • 感染した方の合計人数:18名

  • 感染により亡くなった方の人数:0名


シリア全土

  • 感染した方の合計人数:42名

  • 感染により亡くなった方の人数:3名


シリア活動県(ラッカ)

  • 感染した方の合計人数:0名

  • 感染により亡くなった方の人数:0名


スーダン全土

  • 感染した方の合計人数:174名

  • 感染により亡くなった方の人数:16名


スーダン活動州(ハルツーム)

  • 感染した方の合計人数:167名以上

  • 感染により亡くなった方の人数:10名以上


カンボジア全土

  • 感染した方の合計人数:122名

  • 感染により亡くなった方の人数:0名


カンボジア活動州(コンポンチュナン)

  • 感染した方の合計人数:3名

  • 感染により亡くなった方の人数:0名


各国・各地域において外出禁止・自粛、移動制限、教育機関等の閉鎖など生活に影響がでています。

活動地の子どもや家族、地域の人々、現地のスタッフの安全と健康を守るため、各地で以下のような対応をとっています。


トルコ

  • テント教室を休校。遠隔で教師や地域住民の方々と連携。

  • テント教室に通う子どもと家族に衛生用品キット(マスク、石鹸、消毒液、ゴム手袋)を配布し、マスクの付け方や手洗い方法を教師から子ども達に普及。


シリア

  • コミュニティセンター(教育センター)は休館。

  • 活動地の子どもと家族に衛生用品キット(マスク、ゴム手袋)を配布し、感染予防普及を4〜5月に実施予定。


スーダン

  • 休校に伴い教室でのトレーニングを中断。学校菜園の手入れは教師が継続。遠隔で教師や地域住民の方々と連携。


カンボジア

  • 休校に伴い学校での活動は中断。遠隔で生徒や家族、先生の健康状況をフォローアップ。



いまだ世界中で収束の見込みが立たない状況であり、今回の感染症発生以前からあった様々な社会課題への対応にも影響がでています。私たちも諦めずに、できるかぎりのことを実現していきたいと考えています。

感染予防に向けた緊急支援や、各地の経済的打撃による社会課題の悪化への対応も検討しています。ご協力いだたいているみなさまに、心より御礼申し上げます。


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以下2020年3月24日掲載


私たちの活動地は、もともと衛生環境が整っていなかったり衛生習慣が一般的になっていない場所でもあります。ふだんから感染症予防が課題となっている場所で新型コロナウイルスが拡大してしまうと、受ける打撃はより大きくなってしまいます。


2020年3月24日時点で私たちの活動国における新型コロナウイルス感染状況と、生活への影響は以下の通りです(感染した方の合計人数・感染により亡くなった方の人数はworldometers、入国管理措置はIATA発表によります。これらの情報には頻繁な変動あるのでご注意ください)。


トルコ

  • 感染した方の合計人数:1,529名

  • 感染により亡くなった方の人数:37名

  • 約70ヶ国のパスポート保持者の入国・トランスファー規制、対象国に滞在していた国民・滞在許可証保持者の隔離、トルコ着フライトの搭乗規制

  • 教育機関の休校、レストランやカフェなど商業施設の休業、外出規制


シリア

  • 感染した方の合計人数:1名

  • 感染により亡くなった方の人数:0名

  • (ラッカ県)教育機関の休校


スーダン

  • 感染した方の合計人数:2名

  • 感染により亡くなった方の人数:1名

  • 外国人の入国禁止

  • 教育機関の休校、商店など商業施設の自主休業、外出規制


カンボジア

  • 感染した方の合計人数:87名

  • 感染により亡くなった方の人数:0名

  • 感染拡大6ヶ国からの渡航者への入国制限、対象国に滞在していた国民・滞在許可証保持者の隔離


パッと見るとシリアやスーダンでの影響は抑えられているように見えますが、実際は現実が未だ見えてきていない状況とも言えます。

スーダンは早期から、感染者発生国からの外国人の入国を規制するなど入国管理においては対応していましたが、自国民の感染予防・対策は明確ではありません。

シリアではそもそも国が地域により分裂しているような状況なので、国として全体像を把握できるはずもありません。私たちの活動地であるシリア北部ラッカ県ではラッカ市民評議会により、教育機関の休校が求められています。


当然ながら私たちの活動にも、例えば以下のような影響がでています。


  • 活動対象である学校や教育機関が休校となり、計画通りの活動ができない。

  • 感染予防のため現地スタッフに在宅ワークを中心としてもらい、不要不急の外出を控えてもらう。

  • フィールド訪問モニタリングを控える。

  • 日本人スタッフが各国における入国規制を受ける。


現地スタッフや協力いただいている住民の方々、先生方と相談し、現段階では各活動地において次のような対応をとっています。


トルコ

  • 地域的に外的交流がないため、テント教室での授業を続行。ただし、時間短縮や換気のよい状況で実施。

  • これまで感染症予防に関する授業はなかったので、石けんやマスク、衛生用品を配布し衛生教育をクラスで普及。


シリア

  • 教育センターは休校。子ども達や家族の健康状況を確認するため、状況に合わせて定期的な家庭訪問/遠隔アセスメントを継続。


スーダン

  • 休校に伴い教室でのトレーニングは中断。屋外の学校菜園の手入れは教師と学校菜園管理チームの生徒が継続。収穫物の試食会を実施。


カンボジア

  • 休校に伴い学校での活動は中断。遠隔で生徒や家族、先生の健康状況をフォローアップ。


新型コロナウイルス感染症の影響から事業・事務管理の続行を困難と判断し、事業全体を完全に中止するという方法をとることもあるかと思います。


しかし私たちは常日頃から、政治的影響やセキュリティ上の課題があるなかで、活動地域の現状と可能性を探り、小規模でも活動を継続してきました。そもそも平和で安全ですべてが整っている地域で活動する必要はありません。

私たちは経験年数の浅い団体ですが、例えば次のような特徴がこれまでの活動を支えていました。


  • 活動や組織体制が小規模

→ スタッフ間のコミュニケーションが取りやすく、地域住民の方も含め、活動に関わっているすべての人員で対等に状況共有できます。フィールド訪問ができない期間も、住民の方と連絡を取り続けることができます。


  • 地域住民の方々が主体となった活動

→ もともと、私たちがずっと管理しなければ実現できない活動は計画していません。私たちができるのは、課題解決方法の選択肢を増やすことと、きっかけづくりです。

  どんなに高度な技術や取り組みを提供できたとしても、支援者がいなくなったら忘れられてしまうような活動では、誰のための活動なのか分からなくなってしまいます。活動中でもなんらかの理由でスタッフが直接訪問ができない一時的期間があっても、住民の方々が活動を続け連絡できる環境をつくっています。


  • “ポジション”の違いは役割分担

→ どんな組織のなかにも異なるポジション(地位・役割・担当)があるかと思います。特に活動国のNGOや国際機関では、“地位(どちらが上か/下か)”のような意味で気にする人が多いです。

  私たちのあいだにもポジションはありますが、役割分担のため設置しています。そのため上下関係でなく全員が同じ立場で、協力し合える環境があります。もちろん、事業全体の調整管理はマネージャーの責任となります。



世界全体の経済状況も悪化しているなか、国際人道支援や草の根活動における資金繰りも難しくなっていくことが予想されます。

すべてを中断することのほうが簡単で妥当かもしれませんが、たくさんの“できない”なかで“できる”ことを探すのも、私たちの仕事です。


できるかぎりのことを続けていきます。

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