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小学校にトイレを作りました


スーダンにて小学校にトイレを設置しました。この小学校には、これまでトイレがありませんでした。私達は学校菜園事業でこの小学校にて活動していましたが、トイレ設置を求める声はずっと教師の方々や生徒達からも寄せられていました。


スーダンでは水衛生環境や教育が行き届いておらず、おとなでさえも道端でトイレを済ませることがあります。しかし衛生的問題があるばかりでなく、特に女性にとってトイレは必須です。


小学校の女子生徒からも「男の子はまだその辺で用を足せるからいいけれど、女の子にとってトイレはとても大切だから、ぜひ建ててほしい。学校でトイレを使うのは私達の権利だと思う」という意見をもらっていました。


人々の切実なニーズがありながら、私達がトイレ設置自体になかなか着手できなかった理由の一つに、地方自治体との関係がありました。


本来公立小学校の設備は教育省やその指揮に従う地方自治体が手がけるもので、この学校のトイレについても、地方自治体が予算をもっているはずでした。スーダンで行政による仕事が非常に遅いことは日常のことです。私達としては、時間がかかったとしても対象地の行政で解決の見込みがあるのであれば、自立的に対処してもらうことの方が大切だと考えていました。


一般的に公立小学校にはトイレが設置されていますが、万が一設置されていない場合は、地域の富裕層がお金を出し合って設置する場合もあります。


まずはこの小学校が、地方自治体やPTAと協議しコミュニティで自立的に課題を解決できるようフォローアップしていましたが、この4年間進展はありませんでした。小学校の校長先生によると、地方自治体にトイレを設置する予算はなく自力で解決できないのであれば、学校を閉鎖すればよいという旨を告げられたとのことでした。


その後教育省地方分局から、地方自治体に代わって当小学校のトイレ設置を担当してもらえないかと連絡を受け、教育省、地方自治体、PTA、学校側と協議し、当団体が協力することとなりました。建設中には保護者や地域の人々もその様子を見学しに訪れ、子ども達と共に完成を待っていました。


先生方はやっと設置されたトイレをきれいに保ちたいためか、完成後も数日間はなぜか生徒達にトイレの使用を制限していましたが、使用を制限するより清掃を徹底し自由に使うよう提案しました。


いまは普通にトイレを使えるようになり、子ども達からも「トイレを使えて嬉しい、ありがとう」と声をかけてもらっています。




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